ならみおダイアリー

27歳で会社を辞めて、地元山梨県都留市にUターン。地域おこし協力隊 / 古民家ゲストハウスオーナーをしています。

私はなぜ、Uターンして「地域おこし協力隊」になったのか

 

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こんにちは、ならみお(@naramio0512)です。

2017年4月から、都留市地域おこし協力隊に着任しました!
また同日付で「古民家ゲストハウスあわ」の開業届も提出し、個人事業主となりました。

今日はわたしがこの選択に至った経緯・理由と、これからやろうとしていることを全部こちらに書き記したいと思います。

 

 

もくじ

「地域おこし協力隊」とは

 
そもそも「地域おこし協力隊」ってなんなの?職業??という方のために、概要おいておきますね。
 
 
地域おこし協力隊とは人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度です。
 
これだけだと漠然としてるので、もうすこし具体的に書くとこんな感じです。
 
  • 国から1人あたり1年で400万円の予算がおります。任期は最短1年、最長3年。
  • 都留市の場合、月額166,000円の報酬と社会保険・雇用保険・厚生年金完備、家賃補助5万まで/月、引越してくる場合には引越し補助7万までが、400万円/人の予算の中から支払われます。
  • その他、車のリースや各々の活動の資金として、残りの額を自分で予算立てして活動を行っていきます(所属課の職員さんと相談しながら)。
  • 活動時間外での副業が認められています。私はそこでゲストハウス運営と、コーチとしての活動をしています。
  • 募集は地方自治自治体単位で行われます。都留市の場合、都留市役所企画課(移住・定住促進)に3名、産業課(産業進行)に私含め3名の隊員が在籍しています。
 詳しくはこちらでも書いているので、よかったら見てみてください!
 
  

Uターンで地域おこし協力隊をすることのメリット

 

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地域おこし協力隊となる要件の一つに「三大都市圏をはじめとする都市地域に在住し、採用後活動地域に生活の拠点を移し、住民票を異動できる方 ※三大都市圏をはじめとする都市地域…条件不利地域(過疎法、山村振興法、離島振興法の指定地域)以外の地域に住んでいる方が対象」という項目があります。
 
これはなにも、都市で生まれ育って「田舎」のない人が、一念発起して自分の力を発揮するために、見ず知らずの土地に赴く構図に限ったことではないと思います。「Iターン」というやつですね。
 
実際にこれで成功している方もいらっしゃいますし、Iターンの方々のことを悪く言うつもりはさらさらないのですが。
 
ただ、なんの後ろ盾も人脈もない田舎に「Iターンする」って、けっこうギャンブル的なところがあると思うんです
 
その土地に馴染めるかどうかって、実際にそこに根を下ろしてみないとわからないものですし、ましてや地元の人から見たら、外から来た人はどこまでも「よそ者」なんですよね。悲しいけれど。
 
だから本当の意味での信頼を獲得していくのには時間を要しますし、協力隊の任期である3年間でそれができる人は、ほんとうにすごいと思います。
 
実際、3年経った後その人が土地に定住してくれるという保証がない中で、畑を貸したり、家を貸したりすることのできる地元の方の方が珍しいのではないでしょうか。
 
協力隊ではなくても、移住してきて何年もコツコツと地元の人との信頼関係を築いてきた方々と仲良くさせてもらっていますが、その努力にはほんとうに頭が上がりません。
 

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その点、地元で育ったUターン者であるわたしは、ありがたいことに相当動きやすいです。良くも悪くも、逃げ道がありません。逃げも隠れも出来ないので、悪いことのしようがないし(笑)。
 
「1200万あげるから帰ってこいよ」って言われたら、地元そんなに好きじゃなかったとしても(わたしは好きですよ!笑)、ちょっとUターン考えますよね。

でもどうしてUターン地域おこし協力隊が、まだそんなにメジャーじゃないのかなぁ?っていう素朴な疑問。
 

Uターン地域おこし協力隊がメジャーにならないのはなぜか?

 
これは先日、ある知人とFacebook上でやりとりしていた頂いたコメントです。
 
Uターンの地域おこし協力隊があまりいないのは、
採用する行政担当部署が地域特有の「噂」を恐れているのではと思っています。

総務省が費用負担している事業で、基本的に3大都市圏在住者が条件になっているので「何であそこの娘が息子が採用されるのか?誰かの口利きではないか」みたいなことが影響しているのではと思います。

従来から様々な場面で口利きが大きな影響力を持って来た行政組織のツケですね。採用担当は、無意識に反発が起きないであろう地縁がない人材を選んでしまっているのではと感じます。
 
信頼関係を基盤とした、地域コミュニティ再構築できないかなと思っています。競争による成長を優先して来たことで利権とか不正が起きることを前提にした行政と市民の関係からは、「持続可能(幸せ)な地域社会」を生み出すことは難しいかなと思います。

「地域おこし」は、地元出身者や孫世代など地縁がある人が帰りたくなる地域づくりを意図する必要があると思います。
地縁があるなしに関わらず、目的を達成するための最適な人材を採用できなければ、何年かけてもいくら投資しても「幸せな地域社会」には近づけない気がします〜

その意味でも奈良さんが良い事例をつくり、「Uターンなど多様な協力隊の可能性」を開いてもらいたいなと思います。
 
 
「多様な協力隊の可能性を開く」。 なんだか恐れ多いですが、でもたしかにそういう存在は必要なんじゃないかなとは私も感じます。微力ながらもできる限りのことはしてゆきたいと思っている所存です…
 

Uターン地域おこし協力隊として、実現していきたいこと

 
自分の地元のことを知ること、生まれ育ったまちを好きになることは
自分自身を好きになることとも繋がっているなって思います。
 
つるに来ることで、わたしの生き方暮らし方を見てもらうことで、1人でも多くの人に
「ああ、暮らして自分でつくれるものなんだなぁ」「自分の人生の主役は自分自身なんだなぁ」ってことが伝わったら嬉しい。
 
そしてさらに、そんな「人生の旅」をご一緒することのできる仲間が増えていったらもっと嬉しい。
 
字面だけの「移住・定住促進」ではなくて。
もっと深いところにアプローチしていきたい。

行政だのみにして、ただ受け身で文句だけ言って生きていくだけが人生じゃないよって。そこに風穴をあける存在でいられたらなって思ってます。
  
その上で大切にしたいのは
 
  • 「まずは自分から」世界をよりよくしていこうとする仲間とつながること
  • 自分の人生を自分でデザインする「リーダー」を育てる場所に、自分自身がなること
  • それをまず「自分の幸せありき」で実現すること
  • 正しいよりも、楽しく生きること
 
ですかね。このあたりのことは、長らく変わってないですね。
 

 

自分の生まれ育ったまち「ふるさと」を、たくさんの可能性たちが育ち花開く「第2のふるさと」にしたいという思いがずっとあります。

 


今もこれからも、その気持ちは変わらず。このままゆるく長く、この気持ちを持ち続けていきたい。よかったらこんな町ですが、いちど遊びにきてください。 
 
 

 今日も良い日に!