昨日は東京・大井町のなら家で
エーリッヒフロム「愛するということ」の読書会でした。
エーリッヒ・フロム「愛するということ」まとめ - ならみおダイアリー
アクティブ・ブック・ダイアログという手法を用いて行う読書会。
事前に課題図書を読んでくる必要はなく、1冊を分担して担当箇所を読み込み
全員でシェアしたのち、自由に感想を語り合います。
参加者の皆さんが持ち寄ってくれた美味しいカレー、ケーキ、お菓子…
旦那さんの淹れてくれるコーヒー紅茶に舌鼓を打ちつつ、
抽象的で難解で高尚な言葉たちの海へ、ドボン。
フロムも人間だから。#愛するということ では難解なことを書き連ねてフロム自身のことには一切触れられてないけど、それでも彼自身が「愛」という営みの謎に真正面から、懸命に対峙していたこと・そうせざるを得ない何かがあったことがひしひしと伝わってくるよね、というのが昨日の読書会の主な話題
— ならみお (@naramio0512) 2017年9月23日
「先生」が誰もいない、皆で学び合うスタイルは
さながら松下村塾のようです。やりたかったことが形になった感動ひとしお。
老若男女、いろんな種類の人が一堂に会して、いろんな意見が飛び交う場
とっても豊かだと思うんです。引き続き、こういう場で自分自身がいたい。
現代版松下村塾を、都留につくりたい。 - ならみおダイアリー
「愛」。ほんとの意味は、わからないけど。
最近とくに感じるのは、
愛ってやっぱり「考える」ものじゃなく、感じるもの。
向き合えば向き合うほどに、様々なことがおこり
苦しかったりぐじゃぐじゃになったりわかんなくなったり
ふてくされたりときめいたり安らいだり喜んだりほっこりしたり…
いろいろ忙しいけど、生きてるって感じがします。
今ここにいるな、って感じがします。
そんな毎日が愛おしいね。
季節柄なのか?わかりませんが、近頃ふと昔の恋人のことを思い出したり
旦那さんもいながらそういうことを考えちゃう自分を責めてしまったりして
なんだか苦しくなっちゃうことがありました。
でもそれを勇気を出してそのまま、旦那さんに話したら、一言。
「いいんじゃない?」
美緒ちゃんが、別の人のことを好きでもいい。
会いたいっていう気持ちがあってもいい。会いに行ってもいい。
もしも本当にその人に会って、なんやかんや盛り上がっちゃったとしても
自分以上に美緒ちゃんのことを幸せにできる人はいないって心から思うから
別に、ぶれない。
とおっしゃるではありませんか。
最初は「いやいや強がりやろ」「まじか」なんて思ってましたが、彼は本気で。
そしてニッコリ一言
「自分はこれまで付き合った彼女みんな大好きだけどね」
うえーい。
なんか知らないけど、涙が溢れてきちゃいました。
素直に、いい男だなぁと思った。嫉妬も沸いた。
でも一番はなんだか、自分自身が許された感じがした。
「今まで愛し愛されてきた人みんなに感謝してます」なんてかっこよく言いながら
心の奥底では、過去の思い出を「名前を付けて保存」している自分を許せてなかった。
過去、「別れた恋人のことは”死んだ”と思うようにしてる」と潔く「上書き保存」してる友人を知っていて、すごいなぁと感心しつつも、どうしてもそうなれない自分に、コンプレックスがあった。
「旦那さんという存在がありながら、他の人にうつつを抜かすなんて」と
自分をジャッジしてた自分。でもそれは同時に、旦那さんのことを男として小さく扱ってたことも意味していたなと。自分の情けなさにクラクラするぐらい、ひっさしぶりに絶望しました。
わたしも彼も、お互いが知らない誰かとの思い出の積み重ねでできている
— ならみお (@naramio0512) 2017年9月22日
翌朝。目が覚めてふと旦那さんに質問してました「不倫ってどう思う?」って。
そしたら彼は、こんな話をしてくれました。
昨年ベッキーとの不倫騒動で世間を騒がせたゲスの極み乙女・川谷絵音。
マツコデラックスさんが司会を務めるバラエティ番組にゲストとして登場し
ひな壇芸人たちからもらったお題で作詞した曲を作る、というコーナーがあったそう。
ある1人の芸人は、自分の名前をお題に出した。絵音くんのファンだったそうだ。
ものの10分ほどで曲が完成し、それはそれは素敵なものだった。
絵音くんファンの芸人さんの名前がクライマックスで連呼され
最後には「でもそれは夢でした」というオチつき。
それを聞いたマツコデラックスは一言「こりゃBさんが惚れるのもわかるわ」と。
笑い話で引き合いに出されたこの話だったけど
なんだか妙に私の中で印象にのこった。
不倫を推奨するとか、
複数恋愛万歳とかそういう主張をするつもりは全然ない
ただ、淡々と
白黒つけがたい、そういう世界があるんだなということを
優しく見せてくれた旦那さんのことがより一層愛しく思えた朝でした。
愛は、考えてもなんなのかよくわからないけど、でも確かにここにある。
それを感じることは、いつだってできるよね。
まだ見ぬ誰かに「見つけてもらう」のを待つんじゃなくて
わたしの、あなたの中にある、大きな「愛」に、出会いにいこう。
いつかどこかで、会えたらいいね。
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